◆公立中学校の学習費総額
子どもが中学生のときには、どのような学費がいくらくらいかかるのでしょう?文部科学省「子どもの学習費調査(2014年)」のデータを見てみましょう。私立は公立の2.8倍かかります。
◆公立中学校で、一年間に平均してかかるお金
まずは公立中学校で、一年間に平均してかかるお金の合計と内訳を見てみましょう。
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・合計 48万1841円
・うち学校教育費 12万8964円
・うち学校給食費 3万8422円
・うち学校外活動費 31万4455円
(文部科学省「子どもの学習費調査2014年度」より)
学年別推移でみると次のようになります。入学年度以上に、3年生のときに学習費がかかるのは、高校受験のための塾代等がかさむためです。
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・1年生 46万1999円
・2年生 40万6587円
・3年生 57万6238円
では、学校教育費と学校外活動費の内訳について見てみましょう。
◆学校教育費の内訳
公立中学校の学校教育費の内訳は次のとおりです(年額)。
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・授業料 0円
・修学旅行・遠足・見学費 2万2918円
・学校納付金等 1万2055円
・図書・学用品・実習材料費等 2万4645円
・教科外活動費 3万2468円
・通学関係費 3万3094円
・その他 3784円
◆学校外活動費の内訳
公立中学校の学校外活動費(年平均)の内訳は次のとおりです。
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・家庭内学習費 1万4335円
・家庭教師 2万1489円
・学習塾費 20万4583円
・その他 5397円
・体験・地域活動 2488円
・芸術文化活動 1万9991円
・スポーツレクリエーション活動 2万9859円
・教養・その他 1万6313円
学校外活動費の中で、学習塾費が突出しているのがわかります。
◆私立中学校の学習費総額
続いて私立中学でかかる学費も見てみましょう。首都圏を中心に、「中学から私立」という選択も注目されています。私立に通うの生徒数の割合は7.0%となっています。
私立中学校で、1年間に平均してかかるお金の合計と内訳は次のとおりです。
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・合計 133万8623円
・うち学校教育費 102万2397円
・うち学校給食費 4154円
・うち学校外活動費 31万2072円
(文部科学省「子どもの学習費調査2014年度」より)
学年別推移でみると次のようになります。
・ 1年生 162万356円
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・2年生 115万2483円
・3年生 124万4464円
私立は学習費がかなりかさみ、公立に比べて2.8倍かかります。しかし、高校と違って中学時代は就学支援金のようなものはないため、親の負担も大きくなります。特に、私立は入学金があるため、入学年度はほかの年よりも学習費がかかります。
◆学校教育費の内訳
私立中学校の学校教育費(年平均)の内訳は次のとおりです。
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・授業料 43万5917円
・修学 旅行・遠足・見学費 6万3707円
・学校納付金等 28万614円
・図書・学用品・実習材料費等 4万1221円
・教科外活動費 5万5170円
・通学関係費 13万8669円
・その他 7099円
公立中学に比べて全般的に高いのですが、特に授業料や学校納付金、通学関係費がかさんでいるのがわかります。
◆学校外活動費
私立中学校の学校外活動費の内訳についても詳しく見てみましょう。
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・家庭内学習費 2万6652円
・家庭教師 2万6874円
・学習塾費 13万5356円
・その他(補助学習費) 5739円
・体験・地域活動 1万7542円
・芸術文化活動 4万7757円
・スポーツレクリエーション活動 2万2796円
・教養・その他 2万9356円
やはり学習塾費がかさんでいるのがわかりますが、実は公立よりも年間で7万円ほど抑えられています。公立は高校受験を控えて塾代がかさむ時期でもあるためでしょう。そもそも塾に行かなくて済むように私立中高一貫校に通わせる、というご家庭があるのもうなずけます。しかし、私立に行ってなおかつ塾代がかさむのは非常に負担です。
とはいえ、トータルでは私立の方がだんぜん学習費はかかっています。あとに高校、大学の時期が控えていることも頭に入れて、無理のない進路を選びたいものです。
2016.10.5 ヤフーニュース