塾の多くは学校よりもはやく新学期がスタートします。
今月から始まるところも少なくありません。数多くの塾から、子どもに合ったところを見つけるのはなかなか大変。
小学生向けの塾を選ぶ場合のポイントをまとめました。
進学塾は中学受験を念頭に置き、難関校や上位校などの合格をめざしたカリキュラムが組まれています。
入試対策はもちろん、出題傾向や動向など、受験にかんする情報も豊富です。
大手の場合、多くの中学に大勢の合格者を出していることから、志望校選びに役立つアドバイスもしてくれます。
独自の教材やカリキュラムは、入試に向けて「穴」がない構成になっています。
テキストはボリュームがあり、週ごとに勉強する単元や内容も決まっています。
宿題が多く、授業の進み具合もはやくなりがちで、子どもにとって負担になる場合もあります。
補習塾の多くは小学校の授業と同じ程度か、ややはやめの進み具合で、基礎を固めるのに適しています。
高校受験を視野に入れ、中学進学後に力を高めるための「土台づくり」をめざす塾もあります。
授業についていけない生徒に対して個別にフォローすることもあります。
受験指導をする補習塾もありますが、進学塾にくらべるとそう多くはありません。
指導できる学校も塾があるエリアに限られがちです。
指導形態は「集団指導型」と「個別指導型」に区別することができます。
集団指導型は、一人の講師が多くの生徒に対して講義をするタイプ。
同じ目標を持つ生徒が集まり、刺激し合いながら勉強できるのが長所の一つです。
集団型指導の進学塾の場合、塾でおこなわれるテストや模擬試験の結果でクラスが上がったり下がったりするのが一般的。
こうした「競争」についていけず、ただ授業に出るだけといった状態にならないように注意が必要です。
個別指導型は、一人の講師が一人から数人程度の生徒に授業をするタイプです。
勉強の進み具合や理解の程度など生徒自身に合ったカリキュラムを組み立てやすいのが特徴です。
塾内で競う相手がいない(少ない)ので自分の力がどんなレベルにあるのか、とらえにくいといった面があります。
集団指導型の塾にくらべて、費用もやや高めなところが多いようです。
多くの家庭では「いつから塾に通うのがいいのだろう」と考えます。
1,2年生を対象にした講座(コース)は勉強する楽しみや好奇心を育てることを重視したものが多く、
主に勉強する習慣を身につけることを目的にしています。
中学受験をめざす場合は4年生になる直前の春(3年生の2月)から通い始めるのが一般的といわれています。
進学塾の多くは4年生から6年生までの3年間を見すえてカリキュラムを組んでいます。
5,6年生になって初めて進学塾に通うと、最初は勉強の遅れを感じるかもしれません。
宿題がそれほど多くない塾や、講師がより親身になって指導する塾を選ぶのも一つの方法です。
塾にかかる費用を考えることも欠かせません。
授業料のほかに、どんなものにどの程度かかるのかチェック。
入会金や教材費は必要か、クラスやコースがかわると費用も異なるのかといった点なども確認します。
お金がかかるものの一つが、夏期講習や志望校別の対策講座など。
特に6年生になると費用がぐんと高くなりがちなので、あらかじめ注意しておくのがよさそうです。
塾選びで何よりも大切なのが、通う目的をはっきりさせることです。
中学受験に挑むのか、小学校での成績アップをめざすのか。
進学塾の場合、通う期間が数年となりがちなうえに、受験が近づくと土曜日や日曜日に授業や特別講習をする
ところも少なくありません。
子ども自身が納得したうえで家族が目的を共有することが重要です。
【進学塾】
長所・志望校の合格に向けて、カリキュラムが綿密
・出題傾向や入試対策、受験動向などの情報が豊富
短所・授業の進み具合がはやい
・宿題などが多く、負担になる場合がある
【補習塾】
長所・授業の進み具合が学校と同じ程度で、無理なくついていける
・復習が中心で、基礎固めに適している
短所・受験にかんする情報はそう多くない
・受験指導ができる学校も塾があるエリア中心
【集団指導型】
長所・同じ目標の生徒が集まり、周囲から刺激を受ける
・競争心が芽生え、やる気につながる
短所・生徒一人ひとりに目が届きにくい
・塾内の競争が負担になる場合もある
【個別指導型】
長所・生徒の要望に柔軟に対応
・おとなしい性格の子でも気軽に質問できる
短所・のんびりしたペースになりがち
・先生と相性が合わないとやる気がわかない