第1志望不合格。でも「中学受験に成功した」と思う親の共通点

2015.12.6  プレジデント から引用


■お受験は親子にとっていい経験

 必ずしも第1志望に合格したわけではないが、「中学受験に成功した」という親に共通する何かがある。

 起業家でもあり、母親でもあるその女性は、「中学受験ができるなんて、あなたはうらやましい!  私は地元の中学校に行って、地元の公立進学高校に行くしかなくて、自分では何も選べなかった。自分で自分の行く学校を選べる人なんてそうそういないのよ。受験勉強は、自分の努力次第で自分の通う学校の選択肢を増やすこと。そのチャンスを活かさない手はないでしょ! 」と、ことあるごとに娘に言って聞かせたというのだ。

 娘もその気になって中学受験にのぞんだ。そういう視点で考えれば、どこの学校も魅力的に見えたという。結果、見事第2志望合格をつかんだ。「中学受験は親子にとっていい経験となった」と振り返るその姿は、すがすがしくもあり、自信にも満ちあふれている。

 「私は自分の会社を経営する経験から、物事なんでも思うようには進まないということを身にしみて知っていた。ましてや自分ではなく、子どもの受験。自分が思うようにことが運ぶとはまったく思わなかった。でも私は、経営者としての経験から、どんな結果であれ、なるようにはなるということも知っていた。だから子どもの受験に対しても大きく構えていられたのだと思う」と教えてくれた。

 「大変ではあったけれど、振り返れば中学受験は自分たちとっていい経験」と胸を張る親子は、もともと「自分にとって一番いいところに決まるはず」というブレない信念をもっていた場合が多い。

 そのような信念を持つことで、どんな結果も前向きに受け入れることができるようになるのはもちろん、受験勉強のさなかにおいても、子どもは余計なプレッシャーを感じることが少ないので、持てる力を発揮しやすくなるのだ。



■中学受験すること自体に意味がある

 「第2志望でも納得できないという病」を予防する一番の方法は、結果はどうであれ、中学受験をすること自体に意味があると考えることだ。

 中学受験を終えたばかりのある母親は次のように話してくれた。

 「ずっと受験勉強をさせてきたのだけれど、いざ受験本番が近づいてくるとやはり不安になった。しかし小学6年生の冬、いよいよ大詰めというころ、誰に言われるでもなく自分から机に向かい、目の色を変えてがんばる息子の姿を見たとき、息子の成長を感じた。目標のために自ら机に向かうようになるなんて、『ずいぶん成長したなぁ』と感慨深かった。その時点で中学受験をして良かったと本気で思えた。合否が怖くなくなった」

 これが「たとえ全滅しても『やって良かった』と思える境地」である。子どもが第1志望まっしぐらにがんばるのはいい。高望みだってどんどんすればいい。しかし、親まで合格という結果ばかりを見ていると、今、目の前で努力する子どもの成長に気づけなくなる。

 小学4年生で、塾に通い始め、小学校では習ったことのないような難問にもあきらめずに取り組むようになる。テストの結果に一喜一憂し、「次はもっとがんばるぞ! 」などと目標を立てたりするようになる。親の期待だってひしひと感じている。「親を喜ばせたい」という気持ちも当然持っている。しかし、親が「結果がすべて」と思っていたら、これらの成長は合格という形でしか報われない。

 「今、ここ」での子どもの努力と成長に目を向け、励ますことを、中学受験を志す子の親は忘れてはいけない。それを忘れなければ、「中学受験という選択」をすることができたこと自体に感謝の気持ちが湧いてくる。先述の母親の言葉通り、「合否が怖くなくなる」。ありのままの子どもを受け入れられるようになる。それが、「中学受験という選択」の最大の効能だと私は考えている。

 「第2志望合格ならまだいい。第3志望もダメ、第4志望もダメとなったらどう考えればいいのか」という指摘もあるだろう。これにはちょっとしたコツがある。


■第1志望は憧れの学校、それ以外は第2志望

 第1志望は、子どものモチベーションを高める憧れの学校。でも、それ以外はすべて第2志望と考えるのだ。詭弁に聞こえるかもしれない。たしかに模試を受ければ第1志望から順に志望校を記入することになる。しかし、それを偏差値順に書かなければいけないという決まりはない。

 併願戦略としては、学校偏差値表とわが子の偏差値を見比べて、緻密な作戦を立てなければいけない。しかし、それと、子どもが「この学校に行きたい」と思う気持ちは別である。

 「この学校もいいね。こっちの学校も良さそうだね」などと、受験するどの学校にも入りたい気持ちを盛り上げるのが親の役割だ。文化祭やオープンキャンパスに参加して、各学校のいいところをたくさん見せれば、子どもには偏差値表など見せなくてもよい。「全部受かっちゃったらどこに行くか迷っちゃうね」などと言っていればいいのである。

 併願戦略については、親と塾の先生との間で議論して、子どもには志望校全部が同様にいい学校と思わせておくのがいい。その中でも特に、子どもが気に入った学校を第1志望と定めておけばよい。



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